こんにちは。すぎっち(@cedar_studio)です。
RICOHのGR3xをゲットしてから2週間弱が経ちました。色々なシーンで使うことができたので2週間という短い期間ですが私が使って感じたことと作例についてまとめます。
ゲット前から知っていた部分と使っていくことで気付いた部分があるので、これからGRを購入しようと思っている人にとって少しでも参考になれば嬉しいです。
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私が買ったGR3は焦点距離が40mmのGR3xの方。使い方によっては焦点距離28mmのGR3の方がおすすめの場合もあるのでこれは別記事でまとめる予定。
GR3xを使って分かったこと
初めに私が使っている他のカメラについて説明します。
持っている主なカメラは次の通り
- Hasselblad 907x 50c:中判カメラ
- SONY a7s:フルサイズカメラ
- FUJIFILM X100V:APS-Cカメラ
大型センサーから使いやすいAPS-Cセンサーまで満遍なく使っている感じです。個人的には隙がない布陣だと思っているのですがそこにGRが入る余地があるのか?と疑問に思う人もいるかもしれません。
私がGR3xをゲットする目的は
普通のカメラでは持ち出せないシーンで使えるカメラが欲しい
ことでした。そしてGR3xは私のそんな期待に見事に応えてくれるカメラでした。
軽い!小さい!どこでも持っていける!
GR3xの重さはスマホと同じくらいの200g前後。サイズはジーンズのポケットにもコンパクトさ。カメラバッグの必要性を感じない「荷物にならないカメラ」でした。
特に私はランニングの際にGR3xを手に持って走っています。これまではスマホを持って走っていましたが、朝夕に走ることが多い関係から撮りたい景色に出会ってもスマホじゃ上手く撮れないことが多かった。
でもGR3xはこんなに軽量・コンパクトなのにAPS-Cセンサーを搭載しているので、X100Vと同じような感じで撮影できるのでまさに探し求めていたカメラでした。
こんな景色もランニングしてGRを手元に持っていたから撮れたもの。
ランニング用カメラとしてGRⅢxを使う理由を説明しています。他のカメラではカバーできない要素を持っているのがGRⅢxの強みですよね。
RICOHの色味にはあまり魅力を感じない
色味については好き嫌いがあるので賛否両論あると思いますが、私はRICOHの色味にはあまり魅力を感じませんでした。特徴がない印象なのでFUJIFILMの特徴的な色味を出すX100Vと一緒に使うシーンが多かったのも原因かもしれません。ただし逆にいうととても素直な色味だと思うのでRaw現像する際にも扱いやすいメリットがあります。
最初に説明したように私がGRをゲットした理由は普通のカメラでは持ち出せないシーンで使うことだったのでJpeg撮って出しの写真を求めているわけではなかったため、当初はRaw+JpegでとっていましたがすぐにRawだけで撮影するようになりました。
撮って出しはとても素直な色味ですね。
その後GRⅢを使い込んでいく中で、GRで撮る白黒写真が面白いと感じてきたので今ではGRはモノクロ撮影機として大活躍しています。
GRは白黒撮影だけでも3種類のカラーバリエーションがあり、且つ詳細な条件設定が可能なので白黒撮って出しで思い通りの写真を作ることができるのが特徴。あえてカラー情報のない写真を撮ってみることでより深く写真の楽しみを感じることができました。
水準器があるから便利
簡単に写真が上手くなるコツの一つに水平と垂直を意識して撮ることがあります。それを意識するだけで一気に写真が上手くなる気がします。そして私は水平と垂直を撮るのが下手なのでディスプレイに水準器が出てくれるのは本当にありがたいです。特に水平だけでなくカメラの上下の傾きも表してくれるのは地味に素晴らしい機能。
縦構図でさらにローアングルで撮影するときは水平垂直を出すのはほぼ無理です(個人的な感想)。でもGRで撮る際は水準器を見ながら撮れるので比較的簡単に水平垂直がとれますよ。とても地味な機能だけど使っていて最も嬉しかった機能の一つです。
こんなアングルは毎回斜めになってしまっていたので現像時に修正していましたがバッチリ決まっています。
ボカしたい時は構図に注意
GRのレンズはF2.8なのであまりボケるレンズではありません。a7sで使っているフォクトレンダー40mmF1.4に比べると2段分も暗いレンズになります。(基本的にGRでボケ表現しようという人は少ないかもしれませんが)
そのためボカしたい時は構図に注意が必要になります。被写体をできるだけ近づけて背景をボカす工夫が必須。幸いGRにはマクロ機能があるのでそれを使って撮影すること下の作例程度のボケ感は出せます。
マクロモードは意外と寄れない
ボカしたい時にマクロモードを使ってと書きましたが、マクロモードは意外と寄れません。カタログ値では最大撮影倍率は記載されていないのですがハーフマクロもないと思います。マクロモードがあることに期待しすぎない方がいいかもしれません。
ただ食事を撮影する際には使いやすい焦点距離と相待ってとても使いやすかったです。
バッテリーは弱いけど一つでいいかも
GRのバッテリーは皆さんも言ってますがとっても小さくあっという間になくなってしまいます。でも自分の使い方だと今のところ1個で十分足りている感じ。来月は京都に撮影旅行に行きますがGR一台で行くわけでもないので、他のカメラで撮ることも考えると最悪モバイルバッテリーで充電すればいいやと思えるので予備バッテリーまではいらないなと。
でも最近のカメラの感覚で電源をつけっぱなしにして撮影しているとどんどんメモリが減っていくので、気になる人は予備バッテリーを購入することをお勧めしますよ。
GRのアクセサリーはこちらから
動画機としては使えない
最初から全く期待していませんでしたが動画機としては全く使えないです。手振れ補正が全然ダメで歩きながらはまず無理。カメラ固定で撮った時にようやく使える感じでしょうか。いっそのことGoProとかにしたほうがよっぽど綺麗な動画を撮れる気がします。
それでもチャレンジしてVlog撮影に使ってみようと思っていますが、どのような動画になるのかは乞うご期待です。年内には撮影してアップできればいいなと思います。
私のVlog専用Youtubeチャンネルはこちら。しばらくお休みしていましたがもうすぐ再開します。
GR3xの作例
色々なシーンに持ち出して撮影できたので作例もいくつか紹介します。
今回の記事は2週間使った作例ですが、オールタイム作例についてはこちらをどうぞ。随時更新していきます。
マクロ機能を使って背景をボカした写真。ファインダーがないので多少のピントずれは発生してしまうかもです。何枚か多めに撮影しておきましょう。
朝の通勤時間の撮影。ポケットにも入れておけるカメラだからビジネスバッグの中にも忍ばせておくことができます。
撮って出しの色味はとても素直であっさり。
GRを使い出して初日だったのですがなぜは水面の光がふわっとしてしまった写真。F5.6だったと思いますがもっとカリッとさせたかったのに不思議な写真が撮れました。
日の出前の撮影。ダイナミックレンジは比較的広いと思います。なので現像時は意識してシャドウ部を締めることも。この時は早朝ランニングに持ち出しましたが写真ばっかり撮ってて全然走れなかったですね^^;
ランニング用カメラとしても最高なGRですが登山用カメラとしても優秀。40mmはスナップから風景までいろんな使い分けができるので。
焦点距離40mmですがクロップすることで50mmと71mmの焦点距離に変更することができるので切り取りシーンも撮れちゃいます。ただクロップするとRawデータもクロップされてしまうため現像前提で撮影する場合は40mmで撮影しておいて現像時にトリミングした方がいいかもしれません。
飯写真にはもってこいなGR3x。高山ラーメン美味しかったです。
観光メインの旅行でちょっと写真を撮る、みたいな使い方には最高なカメラじゃないかな。荷物にならないし、バッテリーの弱さも気にならない。それでいて写りは必要十分。
夜のスナップには不向き。ISOを3200くらいまで上げないと使えない。F値が2.8と単焦点としては暗いのでちょっと辛い。X100VのF2くらいまであるともう少し余裕が出るんだけど。
居酒屋に入ってちょっと美味しそうなものに出会った時に最も活躍するカメラじゃないかと。余計なものを写さないという意味で40mmは最適。
駅の構内を歩いていて綺麗な日差しが差し込んでいるなと思って電源スイッチを入れたすぐに撮影できる。人の流れを遮らないように歩きながらでも撮影シーンを逃さないのは流石のGR。
個人的にはちょっと暗めに撮って現像で持ち上げる方がデータが残っていいかと思ってる。けど結果的に暗めの写真になってしまうのは自分の好みの問題。
高速道路のSAから撮った一枚。がっつり写真を撮りにいく時でなくても素晴らしい景色は突然目の前に現れるから、常にGRを持っておくっていうのは最高な人生を送るための一つにチョイスだと思う。
GRの色の彩度はあまり高く出ない気がします。ちなみに私は現像で彩度のパラメータは一切触っていません。
次の3枚は水準器を見ながら撮影。なので大きな狂いがなく撮影できたと思います。
GRといえばモノクロという人も多いかと。あまりモノクロを撮るタイプじゃないけどつい撮りたくなるカメラかも。と言っても現像でモノクロ化してますが。
クロップして撮影。こんな切り取りができるのがGR3xの強み。
ガチで夕日を撮りに行ったらどんな感じで撮れるのか試してみたくて近くの河口まで。
X100Vと二台体制で撮影しましたが、やはりX100Vに比べてGRはシャドウが持ち上がる感じ。というよりもX100Vの方がシャドウを締めているイメージなのかも。ホワイトバランスはオートで撮ってましたが感覚よりも高めのケルビンで設定されるイメージ。
こちらの写真もかなり黄色っぽい写真で撮れたので現像で色温度を落として調整。そうすることで現地で見ていた景色の色味に近づいた感じ。
ここからは夕方のランニング中に撮影した写真。一度X100Vを持って走ったことがあったけどあれば無理です。。。
何を撮るのか、意識がしっかりしていれば40mmというのはとても使いやすい画角です。今回もクレーンを撮ることにフォーカスしたのでOK。
ちょうど日の入り時間くらいだったかと思いますが、地表面が暗くて空が明るいこんな時間帯が好きです。地元にいると撮影スポットもあるし、車で移動できるからカメラを何台も持っていくことができますが、名古屋では徒歩移動なこともありGRだと最高です。
屋根が取れてなくなったフレームを。構図を工夫することでパースを見せることもできます。
GRで紅葉を撮ったらどんな風になるんだろうと想像しながら撮った一枚。
純粋に写真を撮ることだけ考えると多分X100Vの方が撮りやすいです。それは間違いない。それでもX100Vだと持っていけないシーンでも使えるのがメリット。今回はX100Vとの比較もしてみたくていろいろ撮っているけどもっとGRの特徴が現れるシーンで使うことになりそう。
時々ドキッとするような空気感を内包するような写真が撮れてしまう。
縦構図の成功率が抜群に上がったイメージ。カメラも小さいのでネコもそこまで計画してないです。この後別のネコが来たために逃げられちゃったけど。
近づいてくるネコにピントを合わせるのは難しいです。AFはそこまで速くないので動きものは苦手。
モノクロのネコもいいですよね。現像で明瞭度を上げているわけでもないのですがカリカリ感が出ていいですね。これもGRの特性じゃないかと。
2ヶ月使った後の作例
GRⅢxをゲットして2ヶ月が経ちました。2ヶ月使った感想と作例もまとめました。
焦点距離40mmはやっぱりいい!けど…
40mmの焦点距離はやはり使いやすくて便利ですがGRⅢの28mmもいいなぁと思います。28mmだと最初は戸惑うかもしれませんが慣れればこれまでと違う写真が撮れる気がします。そういう意味では40mmのGRⅢxは退屈と感じてしまう部分はあるかもしれません。
RAWデータが転送可能だからSNSへアップも簡単
カメラ内現像も可能ですがRAWデータを直接スマホへ転送することも可能です。GRのカラーサイエンスにい頼らずに自らしっかりと現像したいと思う人にとってはありがたい。私もRAWで撮影しスマホ版のLightroomで現像しそのままSNSへアップすることもよくあります。
季節も巡って少し違う雰囲気の写真が撮れたんじゃないかと思います。
作例写真はかなり多めになってしまいましたが、GRで撮れる写真のイメージとして参考にしてもらえると嬉しいです。
GRⅢxのちょっとダメなところ
さらにGRⅢxを使い続けてGRのダメなところもかなりわかってきました。GRの弱点と呼ばれるところを7つにまとめて紹介しています。弱点=買わない理由というわけではなく、弱点を理解することでGRの長所を把握し安心してGRを購入して欲しいです。
AFやバッテリーなどGRのダメなところはありますが、それを補ってあまりある長所がはっきりとしているカメラなので大好きです。
まとめ
これからカメラを始める人にお勧めする最初の一台として個人的にGRは絶対にお勧めしませんが他のカメラにはない唯一無二の良さがあるのがGR。これまでも最強の布陣と思っていた私の防湿庫内のラインアップがさらに完璧なものになったような気がします。
以前GR2を使っていて挫折した私ですが、今回はGR3xで楽しい写真ライフを過ごすことができそうです^^