こんにちは。ゼロイチです。
今回はフレームレート(fps)のお話をします。
ちょっと難しい、と感じるかもしれませんができるだけわかりやすくお伝えしますので、最後までご覧ください。
動画撮影基本講座 一覧
- 露出について
- シャッタースピードについて
- 本記事
- 解像度について
- coming soon...
フレームレート(fps)ってなに?
フレームレート(fps)とは、動画1秒あたりのコマ数を指します。(frames per second)
動画はパラパラ漫画のように写真のつながりで表現されますが、一秒間あたりの写真の枚数がフレームレートの数値を表します。
フレームレートは一般的には24fps、30fps、60fpsがあり、24fpsよりも30fpsの方が、30fpsよりも60fpsの方がより滑らかな映像となります。
作りたい動画の映像の種類によってフレームレートを選択する
フレームレートを考えるときは、次の二つを分けて考えてください。
- 完成した動画(編集後)のフレームレート
- 撮影する動画(編集前)のフレームレート
動画を撮影し始める際に、一番最初に決定するのは『完成した動画(編集後)』のフレームレートです。
『完成した動画(編集後)』のフレームレートを考えずに適当にフレームレートを決めて撮影すると思ったような動画にならないことがあります。
例えるなら、フランス料理を作りたいのに素材が和風な素材ばかりだとフランス料理が作れないですよね。(もちろん創作料理として成立することはありますが。。。)
まずは自分が好きなフレームレートを決める!ことから始めてみましょう。
それぞれのフレームレートはこんなイメージ
それぞれのフレームレートでどんなイメージになるのかまとめてみました。
- 24fps:映画やPVなどのショートフィルムー『それっぽい』雰囲気を作ることができる
- 30fps:TV番組など(厳密には29.97fps)ー『リアル』を伝えることに最適
- 60fps:スポーツ映像などー早く動くものを詳細に伝えることができる
子どもの運動会動画やスポーツ観戦の動画ならば60fpsを選択すればいいでしょう。
逆に子どもの成長記録や旅行動画などはそれほど高いfpsは不要なのでもっと自然に見える24fpsを選択した方がいいでしょう。
私は通常24fpsの動画を作るようにしています。
それほど速いものを撮影することがないことと、出来るだけ記録容量を抑えたいこと、そして自然な動画に見えることを心がけているので24fpsを選んでいます。
初心者のあなたにオススメしたいfpsは30fps
初心者の方で『完成した動画(編集後)』のフレームレートに迷ったら、まずは30fpsに設定することにしてみましょう。
その理由については次に説明します。
『撮影する動画(編集前)』と『完成した動画(編集後)』の相性
それぞれのフレームレートの相性があります。
下図は『完成した動画(編集後)』のフレームレートを30fpsとした場合のイメージ図になります。
『撮影する動画(編集前)』を30fpsとした場合
『完成した動画(編集後)』も同じフレームレートなのでそれぞれのコマはぴったりとハマり問題はありません。
『撮影する動画(編集前)』を60fpsとした場合
『完成した動画(編集後)』はコマ数が半分になってしまいますがコマはハマり問題はありません。
『撮影する動画(編集前)』を24fpsとした場合
『完成した動画(編集後)』は部分的にコマ数が足りなくてハマっていません。
この部分は一瞬止まったように見えたりするため決して綺麗な動画にはなりません。
24fpsの動画を30fpsで綺麗に見せるためには、24fpsの動画を1.25倍早送りした動画にすれば、1秒間のコマ数が24→30となるためぴったりとハマることができます。
カメラのスペックによるフレームレートの選択
フレームレートを決めるもう一つの要素としてあるのが、撮影するカメラのスペックです。
例えば、FHD(フルハイビジョン)で24fpsの動画を作ろうと思います。
しかし私たちの一番身近にあるカメラ、iPhoneではFHDのフレームレートは30fpsか60fpsしか選択できません。(4Kであれば24fpsを選択することができます。)
『完成した動画(編集後)』のフレームレートを24fpsで設定してしまうと、iPhoneで撮影した動画は全て1.25倍に早送りした動画になってしまいます。。。涙
初心者のあなたにオススメしたいfpsは30fps(再度!)
30fpsは60fpsの動画との親和性もいいですし、撮影する機材にとっても一般的なフレームレートとなるのでオールマイティにどんな映像作品にも対応できます。
迷ったらまずは30fpsで撮影しましょう。
フレームレートの設定は奥が深い
フレームレートは歯車の歯の数のようなもの。
歯車の数が違うもの同士を組み合わせるとうまく噛み合わないように、フレームレートが違うもの同士を一本の動画にする場合は注意が必要です。
スローモーション動画としてハイフレームレート動画などを組み込みたい場合はどの程度のスローモーションになるのかもイメージする必要があります。
『完成した動画(編集後)』のフレームレートを30fpsとした場合、
- 『撮影する動画(編集前)』120fps → 4倍のスローモーション動画
- 『撮影する動画(編集前)』240fps → 8倍のスローモーション動画
となります。
逆に『完成した動画(編集後)』のフレームレートを60fpsとした場合、
- 『撮影する動画(編集前)』120fps → 2倍のスローモーション動画
- 『撮影する動画(編集前)』240fps → 4倍のスローモーション動画
となり、撮影素材によっては思っていたようなスローモーション効果が得られない場合もありますので、注意してフレームレートを設定しましょう。
今回のまとめ
色々と説明してきましたが、初心者の方にオススメな設定は次の通りです。
- 『完成した動画(編集後)』ー 30fps
- 『撮影する動画(編集前)』ー 30fps または 60fps
としてください。
最後に
フレームレートは本当に難しいです。
単純にコマ数の問題だけでなく、動画のシャッタースピード(SS)にも直結するので、撮影する際の明るさの条件などを考慮したバランスが必要になります。
ただ、知識ばかり増やして実際に撮影しなければ上達もしないので、今回提案したように30fpsでまずは撮り始めてみてくださいね。
次の記事はこちら
動画撮影基本講座トップページはこちらから。
ゼロイチ動画塾という記事をまとめています。
オズモポケットいう小さなジンバルカメラをオススメしています。実際に撮影した動画はこちら。
ショートムービーを作成することを全力でオススメしています。
YouTuberじゃなくてもムービーを撮るならソニーのミラーレスα6400はお手軽で最適かも!