こんにちは。すぎっち(@cedar_studio)です。
この記事ではハッセルブラッド907X 50Cで撮影した作例を紹介します。
ちょっと特殊なカメラなので作例もあまりない907X 50Cですが、実際に長期間使用したことで分かったことやたくさんの作例をまとめることができました。随時アップするので時々確認してもらえると嬉しいです。
ハッセルブラッド907X 50Cに関する記事はこちら
907X 50Cで撮影した写真の特徴
907X 50Cはちょっとマニアックなカメラ。
見た目も普通の一眼スタイルやレンジファインダースタイルでもなく、例えるなら『ちょっと大きなおはぎ』。独特なフォルムを持った特徴的なカメラですが弾き出される写真は想像を超えた良さがあります。私が撮影し感じた907X 50Cの写真の特徴を紹介します。
ちなみに私はAdobe Lightroomを使ってRaw現像をしています。その前提で説明をさせていただきます。
豊かなシャドウの描写
1インチから中判まで様々なサイズのデジカメを使ってきましたが、センサーの性能を測るときはシャドウ部分の描写を確認するようにしています。そんな中で907X 50Cは圧倒的な描写力を持っています。
広いダイナミックレンジを持ってハイライトからシャドウまでじわーっと締まっていく様をみた時に鳥肌が立ちました。ついついアンダー部分を入れて撮ってしまうので907X 50Cの唯一の悪い点と言えるでしょうか。
光が柔らかい
豊かなシャドウの描写とともにハイライト部分の光はとても柔らかい写りをします。デジカメの場合、ハイライト部分はすぐに白飛びしてしまうためアンダー目に撮影して現像で持ち上げるのが常ですが、907X 50Cで撮影したデータはハイライトのデータが比較的残っていると同時にとても柔らかい描写をします。
雪の白の絶妙な明暗を表現するのは難しいですが簡単に美し出すのが特徴。
アンダーでもハイキーでもいい
先に説明した2点を合わせると結局はこうなります。先日石川県の千里浜で撮影したこれらの写真もハイキーな場面とアンダーな場面どちらもとてもいい仕上がりとなりました。どちらが好みかは人によると思いますがどちらも得意なことは一つの大きな特徴です。
また暗い場所ではISOをあげる必要がありますが個人の体感としてはISO6400までは全く問題なく使用することができます。ISO12800まで上げた場合は流石に多少のノイズ低減は必要になりますが、それでも十分満足のいく描写なので躊躇することなく感度をあげることも可能。
現像を前提とした素直な写り
907X 50CはFUJIFILMのように様々なカラー設定が用意されているわけでもなく、またカメラ側で詳細設定ができません。そのため基本的にはRawで撮影して現像することが前提になっていると思います。その代わりとても素直がデータが記録されるため、Raw現像することで様々な写真に仕上げることができます。
ある程度Raw現像で自分がイメージした写真に仕上げることができる人にとっては最良のカメラになりますね。
トリミング前提でとりあえず撮る
フルサイズの1.7倍の大きなサイズと5000万画素の高画素センサーは撮影体験をとても簡単にしてくれます。とりあえず広く撮っておくことで現像段階のトリミングでどのようにも対応することが可能です。
XCDレンズは高価なので何本も購入することができないのでまずは45mmを一本買っておいてトリミングで対応するのが当初の撮影としてはいいでしょう。
とりあえず撮っておけばトリミングで下の写真までズームすることができます。(ちょっとやりすぎかな?)
907X 50Cの作例
朝の雲海を撮影しました。
夏の夕日をサーファーと一緒に観に行きました。
有名なモネの池に行ってきました。
たくさん撮れすぎて現像できずに放っておいた写真があったので掲載へ。
米原駅から歩いてすぐにある青岸寺へいきましたがとても雰囲気があるいいお寺でした。ぜひ一度訪れてほしいです。さまざまな緑の表現、シャドウへの絶妙なトーンが素晴らしい。
新緑の石川県那谷寺に訪れて撮影しました。
『半径100mの写真展』として千里浜なぎさドライブウェイを撮影した作例。
『半径100mの写真展』として地元の喜多家を撮影した作例。
雨が降る日に傘を差しながら撮影した作例
テーブルフォトで紫陽花を撮った作例。寄れないレンズが多いXCDレンズですがトリミングすることでテーブルフォトにも十分使えます。
新緑の京都へ出かけた作例。大きなセンサーを使った余裕のある描写ができるのでとてもリッチな表現になります。
富山の能作ショールームに行ってきた作例。
紅葉をリッチに撮影した作例。使ってるレンズはXCD 4/45Pで解放F値が4なのでボケないと思っている人も多いですがセンサーサイズが大きいので十分にボケます。
少しずつ自分のものになりつつある907x。もっとガンガン使いこなして最高の一台にしていきたいですね。
まとめ
ようやく907X 50Cの特性を体感的に理解できるようになってきて使いこなせるようになってきた気がします。見た目の可愛さもあってその性能については軽くみられている部分はありますがX1DやFUJIFILMのラージフォーマットセンサーと同じものを使っていることからも大満足な性能を持ったカメラなのでぜひ使ってみてくださいね。