『すぎっち』のジモログ

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ちょっと大きなおはぎと旅に出る【#カメクラの沼カレ2021】

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こんにちは。すぎっち(@cedar_studio)です。
今回の記事はしむさん(@46sym)が実現させた「カメクラが沼へ誘うAdvent Calendar 2021」の【1st Roll】の記事になります。

adventar.org

2nd Rollもありますよ。

adventar.org

カメラや写真関係のことならなんでもOKということなので、ブログやnoteを書いている人は来年は参加してみませんか?ちなみに昨日のアドベントカレンダーはaiさんが書かれました。

note.com

私も昨年初めて参加して記事を書かせていただきました。これまでカメラは新品で買うものと思っていましたが中古カメラの良さを知って一気にカメラ沼にハマった経緯を作例とともに紹介させてもらいました。良ければこちらの記事も一緒にご覧になってもらえると嬉しいです。

www.01dougajyuku.work

そういうわけで、今年はちょっと大きなおはぎをゲットしたので文章多めで紹介したいと思います。

大きなおはぎ=ハッセルブラッド907X

ハッセルブラッド 作例

突然ですがちょっと大きなおはぎをゲットしました。

手のひらに乗ってしまうゴロンとしたボディのカメラはハッセルブラッドの907X。メジャーなカメラではないので知らない人も多いカメラ。実際になぜこのおはぎをゲットしたのか説明します。
いつもと違って文字多めの記事なりますが最後まで読んでもらえると嬉しいです。

ウエストレベルファインダーを使いたかった

ハッセルブラッド500C/M

LOMO SMENA8MやLC-Aを使い始めた時から気になっていたのが、ハッセルブラッドやローライなどのウエストレベルビューファインダーのカメラ。普通の一眼レフと違って上からのぞき込むように撮影するスタイルは、どことなくカッコよくて特別な写真が撮れるような気がしていました。
そんな憧れから20年経過してようやく自分にもハッセルブラッドが買えるかなと思い始めてハッセルブラッド500C/Mをゲットすることができました。
実際に使ってみるとファインダーの中はもう一つの別の世界が広がっているかのように見ている人を引き込むような魅力があってずっとのぞいていたいと思うくらい。あまりにもステキなファインダーの中の世界をみんなにも見てもらいたくてこんな動画をアップしたり。

二眼レフのローライもコンパクトでカッコよかったけどハッセルブラッドにしたのかは次に説明します。

フィルムカメラを使い続けるために

ハッセルブラッド 作例

自分が好きなフィルムはKodakのEktar100。なんとも言えない色のりが好きでちょっと高いけど一番よく使うフィルムです。フィルムの価格は値下がりすることなく上がり続けていますが、デジタルほどたくさん撮るわけではなく、自分の楽しかった記憶を閉じ込めるようにその瞬間にシャッターを押すことが多い気がします。結果的に楽しい思い出がたくさん詰まった写真が出来上がるわけで、根本的にデジタルカメラと使い方違います。
そんなKodakのフィルムをよく使う私も気になるニュースが、フジフィルムのフィルムがどんどん生産中止になっていること。業務用でフィルムを使うシーンが減っていることが大きな原因だと思いますが、コンシューマーユーザーは増えてきている気がするのでもう少しフィルムメーカーさんには頑張ってもらいたいのですがどうにもならない流れでしょう。
ハッセルブラッド500C/Mもブローニーフィルムを使うので多分35mmフィルムよりも先に生産中止になってしまう可能性が高いと思います。そうなるとかっこいい500C/Mもただの飾りになってしまう。(かっこいいからいいけど)

ハッセルブラッド 作例

そんな遠くない未来を想像して、500C/Mをずっと活用できるハッセルブラッドのデジタルバックをゲットしました。フィルムはいつかなくなるかもしれないけど、フィルムカメラボディは残り続けるしいつまでも使い続けたい。そんなわがままを実現させているのがハッセルブラッドでした。(他のメーカーでそんな考えを持ってるメーカーがない気がする)
フィルムカメラから始めた自分のカメラライフも、デジカメが主流になると同時にミラーレスカメラにその軸足は変化してきました。デジカメはフィルムカメラと違って何度ファインダーを押してもお金がかからないという特徴があり、SNSやブログに投稿することを目的とするとプリントするお金もかからない。だからメインで使うカメラはどうしてもデジタルカメラになってしまうけど、できる限り長い間フィルムカメラも使っていきたいと思っています。

いいものを買って長く使う

ハッセルブラッド 作例

ハッセルブラッド500C/Mを長く使うためにゲットしたデジタルバックですが、日常的に使うのはやっぱりデジカメになるので、500C/M用のデジタルバックだけでなく本来の姿で使えるようにしたいと思い、ハッセルブラッドのXマウント用レンズを購入しました。

X500C/Mにも取り付けることができるデジタルバックCFV Ⅱ 50CとXCDレンズ、そしてアダプタの役割になる907Xが一体になることでデジカメとして完全体になることができました。
普通のカメラにあるような握る部分=グリップはないし、のぞき込む穴=ファインダーもありません。あるのはチルトする液晶とシャッターボタンのみ。シャッターボタンも右手の人差し指で押す位置じゃなくて、左手の人差し指で押す位置にあっていかにも普通のカメラじゃない。
そもそも『普通のカメラ』というのは一眼レフが普及するに伴ってできた習わしなだけで、写真を撮影するときの所作はなんでもいいんだろうなって最近思い始めています。だから907Xのことを『カメラ』と思わずにちょっと大きな『おはぎ』と思うようにしています。振り回して使うカメラじゃなくて、落とさないようにそっと手の上に乗せながら使うおはぎ。春のお彼岸になると『ぼた餅』と名前を替えるおはぎ。
ちょっと大きくてちょっと高級なおはぎですが、撮るための道具ではなくて一緒に過ごす道具として長く使っていきたいと思っています。

 

ライカでもよかったのかもしれないけど

ハッセルブラッド 作例

先日京都旅行へ行った時に後輩にライカM10-Pを借りて撮影することができました。一時ライカQ2を使っていたこともあり、ライカの素晴らしさは言葉ではうまく言えないけど『いい』ということは大声で叫ぶことができるレベルで理解しています。
そしてフィルムカメラからデジタルカメラへスムーズに移行するためのメーカーとしてライカを選ぶ選択肢もあったと思います。ライカの場合はフィルムカメラとデジタルカメラでレンズを共有することができ、古いレンズであっても独特の雰囲気の写真が撮れる大きな魅力があります。さらにどんどんプレミアがついていてライカ使いの友人は『今が底値!』といつもライカをおすすめしてきます。
ただしライカであってもフィルムカメラのボディをデジタル化する術がなく諦めるしかありませんでした。もしライカでハッセルと同様のデジタルバックのようなものがあれば私もライカを買っていたかもしれません。

ただいつかはライカデジタルを購入するような気がして仕方ありませんが。。。

ちょっと大きなおはぎで旅に出る

ハッセルブラッド 作例

これからも息をするように写真を撮り続けていたい。
常にそう思っていますがその時にそばにいてくれるカメラの一台になってくれそうな予感がする907X。中判センサーを搭載しているけどそんな威圧感は全くなくて、カメラを首からぶら下げている人の群れに入っても誰にも気付かれない地味なカメラ。だけどその外観の愛らしさの中に恐ろしくよくうつるセンサーを搭載している907Xは車で例えるとローバーミニみたい。コンパクトで丸みを帯びたボディの中に単気筒のトルクが効いたエンジンを詰んだローバーミニはパワーがあって乗ってて楽しい車でした。ハッセルブラッド907Xはそんなカメラになる気がします。

ハッセルブラッド 作例

そんなハッセルブラッド907Xと一緒に旅行に行くことももちろんですが自分の人生を旅と捉えて常に横にいる一台であってほしいなぁと思っています。現在私は名古屋に住んでいますが後1〜2年で別の都市へ移住する可能性が高い。そんな新しい都市での新しい生活でもそばにいてほしいカメラなのが907Xです。

 

旅を豊かにしてくれる907X

旅も人生もカメラは決してメインではないので主張しすぎるカメラは適していないと思っています。だからみんな小さなコンパクトカメラを持っていくことが多いんだと。
そんな意味では907Xはそのフォルムから存在感が少ないので一番いいと思っています。あくまで旅や人生を豊かにすることが目的でカメラを持ち歩くことが目的じゃないですもんね。そしてそんな控えめな存在感でありながらしっかりと写ってくれる907Xは最高の旅カメラです。

最後になりますが907Xの作例を少しだけ。

ハッセルブラッド907X 作例

ハッセルブラッド907X 作例

ハッセルブラッド907X 作例

ハッセルブラッド907X 作例

ハッセルブラッド907X 作例

そのほかの作例はこちらでご覧ください。

www.01dougajyuku.work

 

4台のメインカメラで運用

大好きな907Xですがいつでもどこでも持ち歩けるかというとそうではありません。中判センサーなので小さいとはいえコンデジに比べると小さいです。大きなセンサーに比例してデータのサイズもとても大きいです。より気軽に撮れるカメラ、特殊な条件下で使うカメラとして4台のメインカメラで運用しています。

SONY α7S

FUJIFILM X100V

RICOH GRⅢx

907Xだけでなくこの3台を同時運用しています。それぞれに特徴があるカメラでセンサーサイズも中判からフルサイズ、APS-Cまでバランスよく配置できていると思っています。
メインカメラ4台運用についてはこちらの記事にまとめているので参考にご覧ください。

note.com

 

 

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございます。
ハッセルブラッド907Xはどちらかというとマニアックなカメラなので参考にする人は少ないと思いますが、一度手にすると手放せなくなる魅力があるカメラです。お金に余裕のある人生を送っている人はぜひ一度ゲットしてみてください!

明日の担当は王騎士さん。酔っ払うと毒舌になるとどこかのメガネ屋さんが言ってましたが本当かどうかお会いした時に確認したい!
記事はこちら

www.gestopft.xyz

最後にしむさん、今年もありがとうございました。