『すぎっち』のジモログ

地元ラブに生きるジモグラファーのカメラのこととか【火・土更新 ときどき木更新】

川内倫子展M/Eとボクの写真観

こんにちは。すぎっち(@cedar_studio)です。

2023.03.26まで滋賀県立美術館で開催されている写真家 川内倫子写真展「M/E 球体の上 無限の連なり」を2度観てきましたがどちらも違う視点で楽しむことができました。

そんな川内倫子さんの写真展でボクが感じたことを簡単にまとめます。

 

 

代表的な写真集は「うたたね」だけどボクは「そんなふう」がよりパーソナリティな部分が見えてきて好きだな^^

 

 

 



日常生活と動画と写真と

写真家なのにところどころに動画のインスタレーションもあって、写真と同じめ明確なメッセージはなく5秒から10秒の動画が繋げられてものが流されてた。撮られているのは最近流行りのシネマティックやVlog的なものじゃなくて、本当にボクたちのような一般人の日常風景でなんでもないシーンのつながり

 

川内倫子さんはインタビュー映像でもご自身で言ってるけど、写真だけじゃなくて積極的に映像も展示したいと思ってるみたいで、写真と同じくらい日常的に動画を撮ってるんだな。

 

これをボク自身に置き換えてみた時、ボクはソニーα7SⅢとかSIGMA fpを買って動画をちゃんと撮るぞ!と意気込むけど毎回挫折してしまってた。挫折した主な理由はオシャレな動画を撮ることが疲れたのと、動画を編集するときに「意図」を盛り込むことに苦痛を感じたこと。だからここ最近GoProで撮ってるボクの動画は動画自体に「意図」を盛り込むんじゃない、ある撮りっぱなしの動画が多い気がする。(どちらかというと写真メインの動画かもしれないけど)

 

ボクにとっての写真は「日常生活を切り取るもの」だって考えているのに「動画を撮る」って意気込んだ瞬間に何故か「非日常的な風景」に作り込んでしまうところがボクの中で矛盾していてうまくいかなかったのかもって気付かされた。

写真は目に映るシーンの一瞬を切り取ったものだとするなら、写真は動画の一部になるだろうし、撮影した動画はボクの目の前で起きている日常生活の一部(を撮った)ものになる。それらをシームレスに繋いで表現していくのがボクにとっての動画のあり方なのかもしれないな。

 

それにふと気づいてこんなツイートしてた。

 

日常生活と写真をシームレスにつなげる要素としてもっと動画を撮ってもいいのかも!動画撮るようのカメラ欲しい!



 



ボクの手の届く範囲の延長

写真家にはいろんなタイプがあると思っていて、日常風景の中で写真を撮って作品を作る人もいれば風景写真家のようにそこでしか撮れない写真を求めて移動する人もいる。写真家だけじゃなくて、SNSの中にいる普通のカメクラの人たちもどちらかに分類されるんじゃないかな。(どちらがいい悪いの話じゃなくて)ボクは絶対に後者でボクにとってのカメラはボクの生活を記録するための機械であってそれ以上でもない。

note.com

 

そりゃあボク時々旅行して遠方にもいくけど、それはできれば写真メインの旅行じゃなくて体験を楽しむための旅行にしたい。だから旅行で撮る写真もある意味ボクの生活を記録するためのものでしかないんだよね。

www.01dougajyuku.work

 

無理せず力を抜いて毎日を生活することのほうが大事なんだな^^



 



SNSと写真スキル

SNSが全盛で一人一台カメラ(スマホ)を持つ時代、写真のあり方は変わってきてると思う。

フィルムカメラ時代は写真を撮るだけじゃなくて現像やプリントにも技術が必要だったし、その技術も含めて写真家として評価されていたけど、今はボクたちはシャッターさえ押せばあとはカメラが自動でキラキラした写真を撮ってくれる。現像やプリントをしなくてもカメラが生成してくれたJpegをそのままSNSにアップすることができる。

 

写真を作るためのスキルが不要になった今(厳密には不要ではないけど)、別の新しいスキルが必要になってるんだろうね。
それは写真を「伝える手法」の要素と捉えて自分をブランディングできるスキルだったりするのかもしれない。

 

写真のコモディティ化として嘆く人もいるかもしれないけど、一部のマニアックな人だけが楽しむ趣味だったカメラが、ほぼみんなの手のひらの中にある今の世の中は素晴らしいことなんだなって思う。

 

その分野の裾野が広がることは結局はプロの人たちにも恩恵が出てくるはずだからね^^



 



ボクと写真家の間にあるもの

川内倫子さんの写真を眺めてみるとその一枚一枚には大きなメッセージは読み取れなかった。ボクの理解力不足もあるとは思うけど、何を伝えたいんだろうって考えながら一枚一枚を眺めてた。でも会場を一周してくるとボヤッとだけど伝えたいことが見えてきた気がする。

 

日常生活のミクロな部分から地球を感じさせるようなマクロな部分。タイトルにもなっているMe(自分)とMotherEirth (地球)を意識したM/E。視点を引いたり寄ったりした中に見えてくるものを平等に並べて、それをどちらも自分の目で見たものとして表現しているんだな。

それに対してもボクはSNSやブログで写真をアウトプットすることが多いから、どうしても写真1枚や4枚、もしくはもうちょっと多い枚数くらいで表現することしかできてない。その範囲の中でいいねやPVがもらえるかが評価軸になってしまってるからすごく伸縮幅が狭い。

 

もっと大きな時間軸や場所性で発信するようなことがあってもいいのかもしれない。それは組み写真的なスキルなのかもしれないし、あえて写真集として一冊にまとめることなのかもしれないし。

 

写真を選定する力を身につけることも大事かもね^^



 



もっとたくさん写真展に行きたい

考える前に撮れ!ってよく言われるけど、やっぱり色々悩んじゃうよね。

そんな時は写真展に行ったり写真集を買うのがいいと思う。なんとなく気分が乗らない時に写真集をパラパラを眺めているだけで外に飛び出して写真撮りたくなるし、SNSで見ている写真と違う効果があるように思うんだよね。

www.01dougajyuku.work

 

それにしても東京と大阪でよく写真展してるのに名古屋が飛ばされるのは一体なんなの??今回は川内倫子さんの出身が滋賀県だったから行きやすかったけど、もっと名古屋でも写真展開催してよー!

 

特に関東に住んでる人はうらやましいし、東京近辺に住んでる人はもっと写真展行ったらいいよ^^



 



まとめ

全然まとまってないけど小さなことでも気づきがあればそれでいいとも思う。みんなも写真展行ってどんなことを感じたのか紹介してもらえると嬉しいな!

 

 

 

最後まで読んでくれてありがとう!できればブックマークとシェアしてくれると嬉しいな^^