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正統進化!FUJIFILM X-T5 3ヶ月使用レビュー【作例も】

こんにちは。すぎっち(@cedar_studio)です。

昨年11月に発売された富士フイルムのミラーレスカメラX-T5を3ヶ月間使ってきたので一度感想と作例を含めてレビューとしてまとめます。発売当初は品薄で手に入りにくなったX-T5も最近では比較的手に入り安くなっているので狙い目です^^

 

比較的長期間使ってきた感想だからファーストインプレッションと変わってきてる所もあるよね!

 

 

 

 



富士フイルムX-T5を3ヶ月使った感想

カメラを何台も持っている中で新たに迎えるとこになったX-T5。細かいレビューはこのあとで説明しますが、X-T5を3ヶ月使ってきた感想をあえて一言で説明します。

これ一台あればなんでもできる万能カメラ!

 

そもそもTシリーズはバランス重視のカメラだから当たり前だよね!

 

X-T5 作例

発売当初は写真メインカメラとして発売されたX-T5ですが、ボクが使っている範囲では写真だけじゃなくて動画も十分に撮れる万能なカメラだと感じました。万能であるということは「特殊な使い方には向いていない」ことにもなるので、レビューとともにX-T5が苦手としてることについても説明します。

 



 



コンパクトはやっぱり正義

X-T5は前作X-T4から幅5mm、高さ2mm、重さ50gほどコンパクトになりました。数字だけ見ると大したことない感じもしますが実際に使ってみると数字以上のコンパクトさを感じます。

 

日常生活の中でも使っているとさらにそのコンパクトさに気づきます。手に持って歩く時、カバンの中にしまう時と取り出す時、カメラを構えようとする時。どのシーンでも小さくまとまってるなって実感。

 

最近のカメラは動画性能を重視し過ぎているから、ボディサイズがどんどん大きくなってるのが嫌だったんだよね!この感覚わかってくれる人っているかなぁ?



ノスタルジックネガは常用フィルムシミュレーションに設定

富士フイルムのカメラは新しいフィルムシミュレーションが搭載されるとどうしても使いたくなりますね。X-T5ではこれまでGFXなどで搭載されていたノスタルジックネガがXシリーズで初めて搭載された機種になります。ノスタルジックネガはモノクロがメインだった写真界にカラー写真を普及させるきっかけになったアメリカンニューカラーをイメージしたフィルムシミュレーション。

1970年代、カラー表現の可能性を世界に提起し、芸術として定着させた「アメリカンニューカラー」の代表作を想起させる色再現を特徴とします。独特の諧調表現がハイライト部を柔らかくアンバーに描写する一方で、シャドウ部はディテールを残したままノリの良い色味を実現し、叙情的に切り取ることが出来ます。

 

この記事でクラシッククロームとクラシックネガの比較をしていますが最も使うシーンを選ぶのがクラシックネガで、どんなシーンでもマッチするのがノスタルジックネガでした。

www.01dougajyuku.work

 

X-T5 作例

これまではクラシッククロームを常用フィルムシミュレーションに設定していましたが、少しシックになりすぎるので現像時に微調整していましたが、ノスタルジックネガならスナップから人物撮影、風景撮影までオールマイティに使えるフィルムシミュレーションなので助かりました。

 

クラシックネガとか飛び道具としてポイントを絞って使えるのも楽しいし、いずれにしてもベースのフィルムシミュレーションが固まるのはありがたいよね!



単焦点レンズが楽しめるようになる4000万画素

X-T5は前作X-T4から有効画素数が大幅にアップして4000万画素になりました。面積で比較するとフルサイズセンサーはAPS-Cの2.36倍になるので、APS-C4000万画素はフルサイズの9000万画素に匹敵する!?

X-T5 作例

 

高画素になると精細さが向上すると言われますが、他の一般的なカメラファンの人と同じで私は大きくプリントすることもなく、SNSやブログにアップする程度なので正直そこまで大きな違いは感じませんでした。

X-T5 作例

 

ただX-T5ではクロップ機能があり1.5倍、2倍に拡大して撮影することができます。つまり50mmの単焦点レンズをクロップさせることで、75mmや100mmの焦点距離で撮影することが可能。しかも2倍にクロップしても画素数は1000万画素はあるので画素数が足りないようなことは全くないです。(個人的には800万画素でも問題ないと思ってる)
つまり単焦点レンズ一本持っていると2倍ズームのズームレンズを持っているのと同じことになるので持ち物が圧倒的に減ることになります。

X-T5 作例

 

ボクはXF30mmF2.8 R LM WR Macroを使っていますがこの小さなレンズ一本あれば大体の写真は撮れちゃう魅力があります。

 

フルサイズ換算で45mm、67.5mm、90mm、そしてマクロでも撮れちゃうってのがすごいよね!



ファインダーに不満はあるけどそこまでではない

X-T5で唯一残念だったのはファインダーの解像度が向上されなかったこと。これは上位機種に当たるX-Hシリーズとの差別化が目的だと思うけど、ファインダーのきれいさは撮影体験の向上に直接的に繋がるから残念でした。

X-T5 作例

 

ファインダーはきれいな方がいいのは当たり前ですが、実際にX-T5を使ってみるとファインダーの画素数がそこまで気になることがないのとファインダーをのぞくよりも背面液晶を見ながら撮ることも増えたのでそこまで不満に感じることはありませんでした。スペックだけでわからないこともたくさんあるんだなぁと実感したのがX-T5を使ってきて感じたことでした。

 

ソニーα7SⅢ使ってた時の圧倒的なファインダーの精細さが忘れられないのよね



3軸チルトが便利すぎる!!

X-T4はYoutube動画を中心とした自撮りを重視したためにバリアングル液晶を採用していましたが、X-T5では写真撮影をメインとするためバリアングル液晶を廃止し3軸チルトを採用しました。
3軸チルトは通常のチルトだけでなく縦構図で撮影する時にも液晶がチルトする優れもの。

左が通常のチルト、右が縦構図時に使えるチルト

この3軸チルトのおかげなのか、ファインダーをのぞかずに背面液晶で撮ることが多くなりました。チルトなのでワンタッチで液晶を出すことができるスピーディーさもありがたいですね。

 

ちなみに自撮りさえしなければ3軸チルトは動画を撮る時にも大活躍してくれたよ!

 



心地よいシャッターフィール

カメラを使っていると写真がきれいに撮れることも大事だけど、シャッターボタンを押した時の気持ちよさも重要になってきます。X-T5のシャッターフィールはボディの前面で軽い音で「パシャ」となるので心地よくスナップできます。

X-T5 作例

 

ボクが愛用してるX100Vのシャッター音「チッ」が嫌いでシャッター音を消して撮影していますが、できるならX-T5みたいなシャッター音にしてくれると嬉しいのに。

 

たかがシャッター、されどシャッター



画像データが重すぎる

X-T5の魅力は4000万画素を使ったクロップと説明しましたが、高画素なので画像データが重くなり過ぎてしまいます。たくさん取りすぎるとSDカードやPCのストレージがすぐにいっぱいになってしまします。
ボクが使ってる主なカメラでRAW撮影した場合の1枚あたりのデータ量をまとめました。

 

  • X-T5:87MB(APS-C、40MP)
  • X100V:27MB(APS-C、26MP)
  • SONY α7S:13MB(フルサイズ、12MP)
  • Leica M10:30MB(フルサイズ、24MP)
  • Hasselblad 907x50c:110MB(中判センサー、50MP)

 

ハッセルブラッド907x50cは中判センサーで5000万画素なので桁違いにデータ量が大きいのは仕方ないとして、X-T5も中判センサーに匹敵するくらいのデータ量になってしまいます。

X-T5 作例

 

写真を撮る枚数が少ない人なら問題ないかもしれませんがボクみたいに月に何千枚も撮る人にとってはかなりの痛手。高画素とのトレードオフで仕方ないけど、デメリットとしてはしっかり認識しておかないと買った後で後悔することになります。だからこそはメーカーはできれば撮って出し、かつデータ量が小さいHEIF使用を推奨したのかもしれませんね。

 

データ量を気にしてシャッター押すことを戸惑うのは嫌だよね!



写真専用カメラ?動画も十分だよ!

X-T5は写真を優先して設計されたカメラなので動画カメラとしてはイマイチを思っている人も多いですがX-T5は動画撮影も十分可能です。というよりもこれ以上の動画性能が必要な人はプロレベルなんじゃないでしょうか。

ボクは古いハッセルブラッドのフィルムカメラのファインダーを撮る動画や時々シネマティック動画を撮ったりしています。これらの動画は全てX-T5で撮っていますがすごくきれいに撮れてますよね。

youtu.be

youtu.be

 

写真の延長としてVlog撮ったり、旅行に行った時の記録として動画を撮るならX-T5は最適の一台です。ただしバリアングル液晶ではないのでYoutubeなどで自撮り撮影する人には向いていません。

 

そもそもYoutubeで自撮り動画撮る人ってどれだけいるんだろ?TikTokとかはスマホで撮るだろうし…

 



 



まとめ

X-T5は安いカメラでもないし誰にでもおすすめするカメラではないかもしれませんが、万能カメラなのでこれ一台あれば大体のことはできてしまいます。だからこそこれからカメラを始めようと思っている人の最初の一台でもいいのかもしれません。

買って後悔することは少ないカメラなのでぜひ購入検討してみてください。

 

 

 

最後まで読んでくれてありがとう!できればブックマークとシェアしてくれると嬉しいな^^