こんにちは。すぎっち(@cedar_studio)です。
Back to origin(原点回帰)のコンセプトで登場した富士フイルムX-T5は写真撮影メインのカメラとして発売されていますが、スペック表をよく見ると動画性能も必要十分なカメラに仕上がっています。
そこでX-T5で「プロじゃないボク」が動画を撮ったらどうなるのか試してみました。
結果はこちらの動画でわかるようにボクたちにとっては動画もX-T5で十分なことがわかりました^^
バリアングルはついてないけどそもそも自撮りしないから全くいらなかった^^;
FUJIFILM X-T5の動画性能
X-T5をスペックシートを見る限りは十分な動画性能が搭載されているのはわかりました。そのいくつかを紹介します。
6.2K/30p 4:2:2 10bitの内部記録
X-H2の8K動画は撮れませんが6.2K/30pの動画は内部収録で撮影することが可能。しかも4:2:2 10bitで記録できます。
6.2Kは撮影しても視聴デバイスが良くて4Kなので書き出し時に4KやフルHDにダウンサイジングする必要があるので、ボクにとってはほぼ不要なスペック。あえて言うなら動画編集時のトリミング耐性が上がったくらい。さらに6.2Kをオーバーサンプリングして4K動画にすることもできるからありがたいよね。
それでもできるだけ大きな画素で内部記録できるのは大きなメリットだと思うよ!
フルHD240pのハイフレームレート記録
ボクはいつも24pで撮影するから240pのハイフレームレートは10倍のスロー動画が撮れると言うこと。VlogのBロールとか今回作ったような参考動画を撮影するときにスロー動画は多用するからボクにとってはありがたい。
フルHDになってしまうデメリットはあるけど、Youtubeも近い未来は4K動画が有料化される噂も出ているから個人的にはこれからもフルHDで撮り続けるからデメリットではないかな。
そもそもボクみたいな素人が撮るVlogみたいな動画で4Kまでいるのかなぁってのが疑問。
スロー動画の部分だけフルHDで書き出し時に他の動画と合わせて4Kにするって手もあるしね!
F-Log2の内部記録
F-Logとは富士フイルムが提供するLog撮影の形式なんだけど最新のF-Log2が内部収録できるのは嬉しい。HDMIで外部収録できる仕様をまるで内部収録できるみたいに宣伝しているカメラも多い中、しっかりと内部収録できるのはいいよね。
ボクみたいな素人は外部記録なんかしないから内部収録で完結できるのは本当にありがたい。
F-Log2はベースISOが1250になるから晴天下で絞り開放撮影するときはNDフィルター必須になるから要注意!
ヘッドホン端子がない
ここからはデメリット?も紹介するよ。
本格的な動画をしている人に撮ってヘッドホン端子がないのは大きなデメリットだけどボクにとっては全く問題ない。
音声の大きさや状態を確認するために仕様するのがヘッドホン端子だけど、そんなガチな動画撮影なんかやったことないしこれからもするつもりもない。(もし今後そんなシーンがあるならもっと動画寄りのガチカメラで撮る)
HDMI端子がmicroHDMI
HDMIは外部収録するときに使うもので端子がmicroHDMIの時はアダプタが必要になったり、端子が小さいから折れ曲がってしまったりして結構気を使うんだけど、最初から言ってるようにボクみたいな素人はそもそも外部収録しないからHDMI端子を使わないんだよね。
X-H2と比べるとどうしても見劣りのするスペックだけど「動画が撮れないか?」と問われると「No!」って答えるよね!
X-T5の動画撮影レビュー
実際にボクが撮影した動画を紹介するよ。
撮影時の主な設定はこちら
- カメラ:富士フイルム X-T5
- レンズ:SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN
- 絞り:基本F2.8(露出に合わせて微調整あり)
- シャッタースピード:1/125 or 1/250(露出に合わせて微調整あり)
- ISO:オート
- Log:F-Log
- 動画モード:フルHD240p → 24p
- 手ぶれ補正:IBIS/OIS
- 測光:マルチ測光
- NDフィルター:なし
手ぶれ補正は非常に優秀
ハイフレームレートで撮影しているから手ブレは抑えられがちではあるんだけど、撮影している時に見た背面液晶で手ぶれ補正が効きまくっているのがよくわかった。びたって画面が止まっているから無理にハイフレームレートにしなくても手ブレは抑えられるんじゃないかな。もちろんジンバルは使わずに手持ちで撮影しているよ。
AF速度が早い
良くも悪くもAF合焦スピードは早い。ただもっとじわーっと合って欲しい場面もあったんだけど早すぎてボツに。どこかでAFスピードを設定できればいいんだけどもう少しメニューを覗いてみる。
ただハイフレームレートにしなかったりVlogみたいな使い方をするんだったらAF合焦速度は早い方がいいからメリットしかないかも。
富士フイルム公式LUTは使いやすい
F-Logで撮影してLUTを当てたんだけど、富士フイルムが用意した公式LUTは「エテルナ」「ブリーチバイパス」「スタンダード」が用意されていてどれも使いやすいLUTだった。
LUTは色付けが濃いものが多くて使いにくかったり、適応量を調整しないと難しいものが多いんだけどさすがメーカーから出ているLUTは微調整せずにLUTを当てるだけでバッチリ決まったのはすごい。
写真・動画切り替えレバーで露出が変えられない
今回は動画と写真をハイブリッドに撮ってたんだけど、露出設定(絞り・シャッタースピード・ISO)がそれぞれに設定することができないから、切り替えする度に写真と動画それぞれに最適化する必要があってめんどくさかった。
特に動画はシャタースピードを1/60、125、250に固定したいし、ISOも500がベースとなってしまうから、写真に切り替えると明るくなりすぎるんだよね。
例えばfpみたいにそれぞれに独立した設定にできればいいのになぁって感じてしまった。切り替えレバーもあるしそれぞれの設定メニューUIも用意されていたから、てっきりできるものだと思っていたのが失敗。
そう考えるとやっぱりX-T5は「写真メインで時々動画も撮るカメラ」って立ち位置が正解なのかもしれないね。
X-T5で撮影してカラグレした動画
実際にボクが撮影した動画を紹介するよ。
富士フイルムから提供されているLUTは次の4種類。さすがにフィルムシミュレーション全てというわけじゃないけどエテルナを中心として使いやすいLUTに厳選されてます。
- FLog_FGamut_to_ETERNA-BB_BT.709(ETERNA BB) :フィルムシミュレーション ETERNA ブリーチバイパスを再現する LUT です。
- FLog_FGamut_to_ETERNA_BT.709(ETERNA) :フィルムシミュレーション ETERNA を再現する LUT です。
- FLog_FGamut_to_FLog_BT.709(FLog) :ニュートラルな再現を意識したLUT ですが、階調はF-Log から変換していないため、⿊レベルには オフセットがついています。
- FLog_FGamut_to_WDR_BT.709(WDR) :ニュートラルな再現を意識した LUT です。 ⿊レベルは 0(10bit)になります。
動画の中で登場する各LUTを当てた場合の仕上がり具合を紹介します。
Log撮影時の特徴通りのちょっと眠い描写。ここから露出を微調整しLUTを当ててカラー調整していくので撮影した時はこんな感じでOK
エテルナ ブリーチバイパスのLUTを当てて状態。写真だとちょっと渋くなりすぎるから使うシーンを選んでしまうけど動画なら画面全体が引き締まるから写真よりは使いやすいかも。特に雪のシーンだと彩度が落ちるからいい雰囲気に仕上がりやすい。
エテルナのLUTを当てた場合。動画っぽい雰囲気に仕上がるのでこちらも使いやすいLUT。写真と一緒でコントラストが少し低くなって「いい感じ」に自然に仕上がる不思議な味付け。
ニュートラルなんだけど階調はLogのままだから黒レベルにオフセット(黒い部分が少しグレーになってる)がついたLUT。普通のLUTを当てる時もトーンカーブで黒レベルを少しだけ上げるカラグレもするからLUTでそれができちゃうのはありがたい。
ニュートラルなLUT。ある意味スタンダードなLUTだからイメージするカラーがないんだったらとりあえずこれを選んでおけばいいかも。
その他のシーンでも同様にLUTの比較をします。順番はF-log(元データ)、ETERNA-BB、ETERNA、FLOG、WDRの順になります。(画像下部にも表記あり)
動画の中の方が違いがわかりやすいからこのリンクから確かめてみてください。
まとめ
X-T5が発売された時にバリアングルじゃないだけで「動画に使えない」ってディスってたYoutuberの方がおられて、インフルエンサーならもっとちゃんとレビューして欲しいと思ってモヤモヤしてました。
そんなこともあって今回自分で動画を撮ってみましたがボクみたいな素人やYoutubeに動画アップしているプロじゃない人にとってはとても使いやすいカメラだということがわかりました。
最近のカメラはバリアングル化されてどちらかというとユーチューバーの声を聞きすぎていた感があるので、富士フイルムがX-T5を発売したことは嬉しかったです。やっぱり写真メインの撮影ならX-T5は使いやすいし、とはいえ動画もしっかり撮れることがわかりました^^
最後まで読んでくれてありがとう!できればブックマークとシェアしてくれると嬉しいな^^