こんにちは。すぎっち(@cedar_studio)です。
AdobeのLightroom使ってますか?最近はGR3xでJpeg撮って出しをすることも多くなってきましたが、やっぱりRawで撮影した後にじっくりLightroomで現像することも楽しいです。
他の人達がどんな現像しているのかなって探してみたらプリセットを有料販売しているサイトを見つけてびっくりしました。
Lightroomのプリセットって有料販売してるんだね汗
— すぎっち (@cedar_studio) July 3, 2022
自分のプリセット設定を記事にしようかと思ったんだけど、そんなもの需要があるんだろうか。。。
何人かの方にぜひ!と言っていただいたので私の使っているLightroomプリセット設定を公開します(なんと無料!笑)。とは言ってもプリセットは常に微調整しながらプリセット自体は変化しているので、2022.07.3現在のプリセットとして考えてください。
またガチの現像をするならPhotoshopを使う方がいいんでしょうがたくさんの写真を現像しているので私はLightroomだけで現像しています。さらに部分補正などの細かい補正もめんどくさいのでやってません。
私のLightroomプリセットの主な用途
主に日常スナップを中心に撮影し都度プリセットを当てているので、私のLightroomプリセットを使う場合は街角から風景のスナップ用途で使っていただけると嬉しいです。
またこちらの記事にあるように撮影する被写体はスナップ、風景、ネコ、時々ポートレートと多種多様ですが、どの被写体もまずは今回紹介するプリセットを当ててから微調整しています。そういう意味では自分にとっては万能なプリセットですが、ある程度の微調整はやったほうがいいので、後半では各種パラメータの考え方についても整理します。
このプリセットを使って現像した作例はこちら。多少露出に気をつけて撮っていますが、それでもスナップの延長で撮影した写真でもプリセットを当てるだけでそこそこの作例になることがわかると思います。
Lightroomの各種パラメータとプリセット
主に日常スナップを中心に撮影し都度プリセットを当てているので、私のLightroomプリセットを使う場合は街角から風景のスナップ用途で使っていただけると嬉しいです。
またこちらの記事にあるように撮影する被写体はスナップ、風景、ネコ、時々ポートレートと多種多様ですが、どの被写体もまずは今回紹介するプリセットを当ててから微調整しています。そういう意味では自分にとっては万能なプリセットですが、ある程度の微調整はやったほうがいいので、後半では各種パラメータの考え方についても整理します。
Lightroomの各種設定
私が使っているのはAdobe Lightroom classicになります。
サブスクになってさらに値上げもされてしまったのでなかなか厳しいですが現像だけでなくデータ管理も兼ねてくれます。ほぼ毎日、複数のカメラで写真を撮っているのでもうLightroomがないと生きていけないくらい頼っているアプリです。
基本設定
- プロファイル:Adobeカラー
- WB :撮影時の設定
- 露光量 :+0.50
- コントラスト: 0
- ハイライト :-25
- シャドウ :+25
- 白レベル :-25
- 黒レベル :-25
- テクスチャ : 0
- 明瞭度 : -10
- かすみの除去: 0
- 自然な彩度 : -15
- 彩度 : -15
トーンカーブ
ポイントカーブ
- 入力: 0 出力: 22
- 入力: 64 出力: 53
- 入力:127 出力:104
- 入力:198 出力:181
- 入力:255 出力:255
RBGカーブ(R)
- 入力: 0 出力: 0
- 入力: 71 出力: 60
- 入力:130 出力: 130
- 入力:255 出力:255
RBGカーブ(B)
- 入力: 0 出力: 0
- 入力: 71 出力: 60
- 入力:130 出力: 130
- 入力:255 出力:255
RBGカーブ(G)
- 入力: 0 出力: 0
- 入力: 68 出力: 60
- 入力:130 出力: 130
- 入力:255 出力:255
HLS/カラー
- レッド :色相 +5 彩度+30 輝度+41
- オレンジ:色相-14 彩度+23 輝度+33
- イエロー:色相-10 彩度-10 輝度+10
- グリーン:色相+10 彩度 +5 輝度+15
- アクア :色相-10 彩度 0 輝度+15
- ブルー :色相-10 彩度 0 輝度 0
- パープル:色相 0 彩度 0 輝度 0
- マゼンタ:色相 0 彩度 0 輝度 0
カラーグレーディング
- 設定なし(基本設定のまま)
ディテール
- 設定なし(基本設定のまま)
レンズ補正
- 設定なし(基本設定のまま)
変形
- 設定なし(基本設定のまま)
効果
- スタイル :ハイライト優先
- 適用量 :-15
- 中心点 :50
- 丸み :0
- ぼかし :50
- ハイライト:0
- 粒子 :0
キャリブレーション
シャドウ色被り補正:0
レッド色度座標値 :色相+10 彩度+5
グリーン色度座標値:色相+20 彩度 0
ブルー色度座標値 :色相 0 彩度 0
Lightroo プリセット
各種設定がめんどくさいからプリセットを使いたいという方はこちらからダウンロードしてください。
Lightroomパラメータ設定の考え方
まだまだ自分自身が消化し切れていないところもありますが、現段階での各種設定した考え方について述べていきます。マニアックなので興味ない人は飛ばしてもらえれば。
基本補正について
写真の大きな方向性を決める要素なので最もよく触る項目。
プロファイルはカメラに合わせて使用しています。FUJIFILMのカメラだとプリセットを当てた後にフィルムシミュレーションを設定することもありますが、SONYやハッセルブラッドだとデフォルトのAdobeカラーのままのことが多いです。
フィルムシミュレーションは調味料のような意識で使っているので、プリセットを当ててからフィルムシミュレーションを設定します。クラシッククロームとクラシックネガでハイライトの露出が変わることがあるので、その場合はもう一度基本補正を微調整します。
最近のデジカメは明るめに写ってしまうので撮影する段階から-0.7EVほどをイメージして撮っています。現像では明るくなりがちなハイライトを抑えつつ、最低限の認識ができる程度にシャドウを持ち上げます。引き締まった絵が好きなので黒レベルはアンダーで。結果的に暗めの写真になってしまうので露光量で0.5段分上げている感じ。
コントラストはトーンカーブで設定しているのでここでは触りません。
彩度モリモリの写真は苦手なので自然な彩度、彩度共にマイナス側にしています。これは後のHSL/カラー項目でポイントを絞った設定をするので全体的には低彩度設定としています。
トーンカーブについて
まだまだ勉強が足りない分野。
ポイントカーブは基本補正の設定と同様にアンダー目に設定。パキッとした写真よりも少しだけ水墨画のようなボヤッとした感じが好きなのでブラックポイントを少しだけ出力を上げます。そうすることで黒い部分がグレーに近づきます。
ただしやりすぎるとそれっぽい写真になるので注意が必要。
RBGカーブは少しだけコントラストが出るようなカーブにしていますがここはもう少し設定が必要な項目かもしれません。ヒストグラムを見ながら強調したい色部分を上げたりもすることがありますがめんどくさいのでこの設定で終われせることがほとんど。
HSL/カラーについて
色は人の好みに拠るところなのでどれがいいのかは正直分かりません。個人的にはデジカメの黄色っぽい色が嫌いなのでイエローは彩度を下げています。それに対してレッドとオレンジは強調される設定に。これは私の被写体が日本建築が多いことも影響しているかもしれません。
また色相はレッドとオレンジ間、グリーンとアクア間で寄せていますが、これも好きな色と統一感を意識した設定としています。個人的にはオレンジとアクアの色味がミソだと思っています。(そういえば作例メインのサブブログのタイトル「Black Orange Blue」で黒とオレンジとブルーを愛することからつけていました。)
輝度の設定は好みで色々試してもいいかもしれません。
カラーグレーディングについて
以前はよく触っていましたが最近は設定なしの項目。
シャドウをブルー側、ハイライトをオレンジ側にし補色の関係性で設定していましたが、コッテリとした色味になってしまうのとSNS上ではウケはいいかもしれませんが、プリントすると気持ち悪くなってしまうため最近は無設定。
夜景やナイトスナップなどの特殊な状況では効果を発揮する場面もあるので触ってみるのもいいかもしれません。
ディテールについて
撮影時のミスや悪条件をリカバリーする際に使っているのでプリセットとしては設定なしです。
レンズ補正について
最近のレンズは小型化するためにカメラ本体側の補正に期待しているものも少なくないですが、そんな特殊なレンズの場合はレンズ補正のプロファイル補正を使用しています。特にこの記事で使っているタムロンの便利ズームなんかはレンズ補正を使わないと直線が出ません。
ハッセルブラッドのXCD 4/45Pなどはレンズ補正を適用させると周辺減光もバッチリ補正してくれて優秀です。が、後の設定で周辺減光設定しているので敢えてレンズ補正を設定していません。
変形について
人工物を撮影するときは多用することが多いです。切り抜きを制限にチェックを入れて自動ボタンを押すだけ。ただし微調整が必要なことが多いので垂直方向のパラメーターは画像を見ながら微調整。
プリセットとしては適用なしとしていますが、被写体に合わせて自由に使ってもらえれば。
でもやっぱり撮影する時にしっかりと正対して撮影するのが一番綺麗だと思います。
効果について
プリセットでは周辺減光を設定しています。被写体を浮き上がらせて視線を集中させるために使っています。
しかし例えば海や空を撮影したときは不自然な周辺減光になるので調整が必要になります。開放の描写も好きなので個人的にはそのままのことも多いですが気になる人は-15を0に戻して使うのもいいかもしれません。
フィルムっぽい描写をする際に粒子パラメータを上げることもありますが、わざわざデジタルで撮ったものをフィルムっぽくするのもなんだかなと思うことがるのでまずは0で。適用量だけでなくサイズと粗さでかなり雰囲気が変わるので試してみてください。
キャリブレーションについて
本来は標準値に戻すための機能で、色被りしている場合などに調整します。
プリセットでは、HSL/カラーの中でも説明したオレンジとアクア系の色をキャリブレーション上で設定しています。色全般に適用されるためHSL/カラーのように際立った設定はせずに「気持ち」程度に納めています。
プリセットを使った現像の作例
実際にプリセットを当てた前後写真で作例紹介します。ブログ用に圧縮した画像だと分かりにくい部分はありますがご容赦ください。またプリセットを当てただけでなく、その後に微妙な露光量調整やプロファイル設定もしています。
撮れた写真の明るさやカメラの種類によっては微調整することも必要になります。
夕暮れの海でポートレートを撮った際の写真。一枚目がX100VのRAWで撮影した無加工の写真。全体的に暗くぼんやりした印象でした。
こちらがプリセットを当てた写真。少し暗かったのでプリセットを当てた後露光量を+1.00に増感しています。プロファイルはフィルムシミュレーションのASTIAで。手や服の皺がより強調されました。
次もX100VのRAWで撮影したデータ。このままでもよかったんですがもう少しフワッとした雰囲気が欲しくて現像しました。
こちらはプリセットを当てただけ。提灯の灯りや暖簾が少し柔らかい雰囲気になったことがわかると思います。
こちらもX100VのRAWデータ。左から間接光が入って明るいところから暗いところがある写真ですがどこかはっきりしない感じ。
プリセットを当てた後一段分増感しました。フィルムシミュレーションは当てていません。木目の色味が明るいオレンジ色に。
左側はハッセルブラッドの907xのRAWで撮影。曇り空に撮った紫陽花写真。(全く咲いていませんが)
右側がプリセットを当てた上で露光量を-1.00にしたもの。しっとりとした梅雨の時期の写真になったと同時に日向から日陰のトーンがたまらなく美しくなりました。
ハッセルブラッド907Xで撮ったRAWデータ。これだけでも十分素晴らしい写真。
プリセットを当てたもの。緑の彩度を落として、畳や天井のおトーンに目がいくようにした現像。シャドウの黒が締まっていながらどぎつくないのがいい。
同じくハッセルブラッドの907xで撮影したRAWデータ。これだけでも十分な一枚。
プリセットを当てつつ、水平線や周辺減光を修正したかったのでレンズ補正を当てたもの。日が沈んだ後の光輝く空のイメージで、目で見ているイメージはこの写真に近い。
左がFUJIFILM X-E2で撮影したRAWデータ。
右がプリセットを当てフィルムシミュレーションをPROVIAにしたもの。葉の色が深い緑になって落ち着きができました。
まとめ
まだまだ調整が続くプリセットの旅ですが参考にしてもらえると嬉しいです。これらのプリセットを使った写真を上げているのでこれからも見てもらえると嬉しいです^^