『すぎっち』のジモログ

地元ラブに生きるジモグラファーのカメラのこととか 主にGRなどのコンデジ関連を書いてます

66万円のRX1R IIIで4,367枚撮った。それでも1台だけ残すならGR IV Monochromeを選ぶ

こんにちは。すぎっち(@cedar_studio)です。

2025年8月8日に発売されたSONY RX1R IIIをボクは発売日に購入しました。

ソニーストア価格は65万8,900円。気軽に買える金額ではありませんが、フルサイズセンサーと35mm F2のZEISSレンズを約498gの小さなボディに詰め込んだ、ほかに代わりが見つかりにくいカメラです。

購入から約1年。今でも画質や携帯性には満足していますし、RX1R IIIでなければ残せなかったと思う写真もたくさんあります。

一方、2026年3月に手に入れたのがRICOH GR IV Monochromeです。

こちらはカラー写真を一枚も撮れない、モノクローム専用カメラ。現在のリコーイメージングストア価格は29万9,800円です。

もし今、「RX1R IIIとGR IV Monochromeのどちらか1台だけを残してください」と言われたら、普通に考えればRX1R IIIを選ぶべきだと思います。

カラーで撮れる。フルサイズで高解像度。35mmだけでなく50mm、70mmのステップクロップも使える。旅行や家族写真、作品撮影まで、一台で対応できる場面は圧倒的に多いから。

それでも、ボクが残すのはGR IV Monochromeです。

今回、感覚だけで結論を出すのではなく、2026年3月から本記事を書いている8月までの撮影枚数、撮影した日数、実際に外へ持ち出した日数を調べてみました。

すると、一番多く写真を撮ったカメラと、一番多くの日常を一緒に過ごしたカメラは違っていました。

この記事では、その数字と実際の使い方をもとに、なぜボクがRX1R IIIではなくGR IV Monochromeを残すのかをまとめます。

※価格は2026年8月時点の各公式ストア表示を参照しています。

 



RX1R IIIとGR IV Monochromeで合計7,969枚撮っていた

2026年3月5日から本記事執筆時点までに、2台で撮影した枚数は次のとおりです。

  RX1R III GR IV Monochrome
撮影枚数 4,367枚 3,602枚
撮影した日 43日 38日
外へ持ち出した日 30日 70日
持ち出したが撮らなかった日 0日 32日
1撮影日あたりの撮影枚数 約101.6枚 約94.8枚

ここでいう「撮影した日」は、一枚以上シャッターを切った日。「持ち出した日」は、カメラを実際に屋外へ持って出た日として数えています。

RX1R IIIの撮影日43日には、自宅で物撮りをした日も含まれています。そのため、実際に外へ持ち出した日は30日でした。

撮影枚数はRX1R IIIが4,367枚、GR IV Monochromeが3,602枚。RX1R IIIのほうが765枚多く撮っています。

撮影した日数も、RX1R IIIが43日、GR IV Monochromeが38日。ここまでの数字だけを見ると、ボクがよく使っていたのはRX1R IIIだったように見えます。

ところが、実際に外へ持ち出した日を数えると、結果は逆になりました。

RX1R IIIは30日。GR IV Monochromeは70日

GR IV Monochromeのほうが40日多く、約2.3倍の日数を持ち歩いていました。

さらに、RX1R IIIは外へ持ち出した30日すべてで写真を撮っています。一方、GR IV Monochromeは70日持ち歩きながら、実際に撮影したのは38日。残りの32日は一枚も撮っていません。

この違いを見て、2台に対する自分の使い方がはっきりしました。

 

RX1R IIIは、撮るために持ち出した。

GR IV Monochromeは、撮らない日も持ち歩いた。

 

撮影枚数で選ぶならRX1R IIIだった

RX1R IIIで撮った4,367枚は、このカメラを使わなかった結果ではありません。

むしろ、しっかり使った結果です。

RX1R IIIには、61MPのフルサイズセンサーと35mm F2のZEISS Sonnar T*レンズが搭載されています。細部まで残る解像感と、35mmらしい自然な距離感。ボクがよく使うF11まで絞った写真では画面全体が緻密に写り、F2で撮ればピント面の鋭さと背景のボケを楽しめます。

35mmだけでなく、50mmと70mmのステップクロップが使える点も便利でした。

単に望遠の代わりに使うというより、画面の中へ余計なものを入れたくないときに構図を整理できます。旅行先や街歩きでは、自分が動けない場所から撮ることもあるので、このクロップ機能に助けられた場面は少なくありません。

そして、RX1R IIIはカラーで撮れます。

当たり前のようですが、家族との時間や旅行先の空気を残すとき、色があることはやはり大切です。

札幌へ家族で出かけたときも、RX1R IIIを持って行きました。街の色、料理、店内の光、家族と歩いた時間。その日の記憶を一台で残すなら、GR IV MonochromeよりRX1R IIIのほうが安心できます

約498gという軽さも大きな魅力です。GRのように簡単にポケットへ入るカメラではありませんが、フルサイズセンサーと35mm F2のレンズを搭載したカメラとして考えれば驚くほど小さい。首から下げて一日歩いても、大きな負担にはなりません。

撮影枚数がRX1R IIIのほうが多かったのは、画質だけでなく、撮れる場面の広さが数字に表れた結果だと思います。

RX1R IIIを約1か月使った時点で感じたことは、こちらの記事にまとめています。

SONY RX1R IIIを1か月使った感想【レビュー】

SONY RX1R3 作例

 

GR IV Monochromeは撮影予定がなくても持ち出していた

GR IV Monochromeで撮った枚数は3,602枚でした。

RX1R IIIより765枚少ない数字ですが、モノクロしか撮れないカメラとして考えると、決して少ないとは感じません。

カラーで残したい夕焼け、料理、家族との時間、季節の花。GR IV Monochromeでは、目の前にある色を写真として残せません。撮影後にカラーへ戻すこともできません。

それでも外へ持ち出した日数は70日。RX1R IIIの30日に対して、2倍以上でした。

理由はとてもシンプルです。

GR IV Monochromeは、撮影へ出かける日だけでなく、通勤や散歩、出張、移動など、写真を撮る予定のない日にも持ち歩けたからです。

ポケットへ入れても邪魔にならず、撮りたいものがなければ取り出す必要もない。でも、壁を横切る光や建物の影、駅を歩く人、夜の小さな明かりに反応したときには、すぐに取り出せます。

GR IV Monochromeを持つようになってから、被写体を探す順番も変わりました。

以前は青空や夕焼け、鮮やかな看板など、色に反応してカメラを向けることが多かったように思います。今は色より先に、光の向きや影の形、明るい場所から暗い場所へ続くグラデーションを見るようになりました。

暗い場所では、夜を昼のように明るく写そうとするのではなく、暗かった場所は暗いまま残す。高感度で生まれるざらつきも、その場の空気として受け入れられるようになりました。

GR IV Monochromeで実際に撮った日常、旅、夏の光、夕暮れ、夜の作例はこちらでまとめています。

RICOH GR IV Monochrome作例まとめ|日常・旅・夜で見る光と影

RICOH GRⅣ monochrome モノクローム 作例

RICOH GRⅣ monochrome モノクローム 作例

RICOH GRⅣ monochrome モノクローム 作例

 

撮らなかった32日が、GR IV Monochromeを残す理由になった

GR IV Monochromeを持ち出した70日のうち、一枚以上撮影したのは38日。残りの32日は、持ち歩いていても一度もシャッターを切りませんでした。

「持ち出したのに撮らなかった」と考えれば、32日は無駄だったようにも見えます。

でも、振り返ってみると、この32日こそがGR IV MonochromeとRX1R IIIの違いを表していました。

ある出張の日、仕事のついでにGR IV Monochromeを持って行ったことがあります。

特別に撮りたい場所があったわけではありません。移動中や出張先で、ボクが好きな光や影に出会えたら撮ろう。そのくらいの気持ちで、いつものようにGRを持ち出しました。

しかし、その日は撮りたいと思う光も、気になる影も現れませんでした。

せっかくカメラを持ってきたからと、無理に被写体を探すこともできたと思います。何か一枚くらい撮って帰ろうと考えることもできました。

それでも、結局シャッターを一度も切らないまま帰りました。

以前なら、「せっかくカメラを持ってきたのに何も撮れなかった」と感じていたかもしれません。

今は少し違います。

撮るものがなければ、無理に撮らなくていい。ただ、何かに出会ったときに撮れる状態ではいたい。

GR IV Monochromeを持ち歩くことは、必ず写真を撮るという約束ではありません。写真になるかもしれない瞬間に対して、入口を開けておくようなものです。

この日、写真は一枚も増えませんでした。

それでも、写真から離れていたわけではありません。移動しながら光を見て、建物の影を見て、自分が反応するものがあるかを確かめていました。

撮らなかった日も含めて、GR IV Monochromeはボクの日常にいたのだと思います。

 

RX1R IIIは「撮りたいものを残す」、GR IV Monochromeは「撮りたいものを見つける」

2台はどちらもレンズ一体型のコンパクトカメラですが、ボクの中での役割は大きく違います。

RX1R IIIを持ち出す日は、撮影する目的が先にあります。

旅行へ行く。家族との時間を残す。作品として撮りたい場所がある。物撮りをする。そうした目的に対して、RX1R IIIは高い画質と汎用性でしっかり応えてくれます。

実際、外へ持ち出した30日は、すべて写真を撮っていました。

GR IV Monochromeは、撮るかどうかを決める前に持ち出します。

何かを撮るために持つのではなく、何かに出会ったら撮れるように持っておく。だから70日持ち歩いても、撮影したのは38日でした。

この違いを一言で表すなら、次のようになります。

 

RX1R IIIは、撮りたいものを最高の状態で残してくれる。

GR IV Monochromeは、これまで見えていなかった撮りたいものを見つけさせてくれる。

 

RX1R IIIで撮った4,367枚は、このカメラの優秀さを示しています。

GR IV Monochromeを持ち歩いた70日は、このカメラがボクの日常へどれだけ自然に入っていたかを示しています。

撮影枚数と持ち出した日数。どちらが重要という話ではありません。

ただ、1台だけ残すカメラを考えたとき、ボクにとっては「何枚撮れたか」よりも、「撮る予定のない日にも一緒にいられたか」のほうが大きな判断材料になりました。

 

RX1R IIIを手放したら、間違いなく後悔する

ここまで書いても、RX1R IIIを手放したいわけではありません。

むしろ、本当にどちらか1台だけにしなければならないなら、かなり悩むと思います。

RX1R IIIを失えば、カラーで残したかった場面に必ず出会います。家族旅行へGR IV Monochromeだけを持って行けば、「あの色も残しておきたかった」と思う瞬間がきっとあります。

61MPの解像感、35mmという自然な距離、50mmと70mmのステップクロップ、一台で多くの場面に対応できる安心感。これらはGR IV Monochromeでは代わりになりません。

画質や機能、撮れる場面の多さで比較するなら、RX1R IIIのほうが上です。

初めて高級コンパクトカメラを買う人や、旅行も家族写真も一台で撮りたい人に、GR IV Monochromeを積極的に勧めるつもりもありません。

カラー写真を一枚も残せないという制約は、想像以上に大きいからです。

それでも、自分自身が1台だけ残すならGR IV Monochromeを選びます。

RX1R IIIで撮れなくなる写真への後悔より、GR IV Monochromeを持つことで変わった自分の見方を失うほうが、今のボクには大きいからです。

 

RX1R IIIとGR IV Monochromeは、それぞれどんな人に向いているか

今回の結論は、すべての人にGR IV Monochromeを勧めるという意味ではありません。

RX1R IIIが向いている人

  • カラーもモノクロも一台で楽しみたい人
  • 旅行や家族との時間を高画質で残したい人
  • 35mmを中心に50mm、70mmのクロップも活用したい人
  • フルサイズの画質と携帯性を両立したい人
  • 一台で対応できる場面の広さを重視する人

RX1R IIIは高価ですが、明確な撮影目的があり、コンパクトな一台へ画質と汎用性を求める人には代わりが見つかりにくいカメラです。

GR IV Monochromeが向いている人

  • 撮影時点からモノクロで考えたい人
  • カラーで残せない場面を受け入れられる人
  • 撮影予定がなくてもカメラを持ち歩きたい人
  • 日常の光や影、形、質感に反応したい人
  • 機能を増やすより、選択肢を減らしたい人

GR IV Monochromeは、何でも撮れるカメラではありません。撮れるものを増やすのではなく、見るものを変えたい人に向いています。

ボクが通常のGR IVではなくMonochromeを選んだ理由は、こちらの記事で詳しくまとめています。

GR IV Monochromeを選んだ理由|カラーではなくモノクロを選んだ5つの理由

 

RX1R IIIとGR IV Monochromeについてよくある質問

RX1R IIIとGR IV Monochromeでは、どちらが高画質ですか?

細部の解像感、カラーを含めた情報量、撮影後の自由度では、61MPのフルサイズセンサーを搭載するRX1R IIIが有利です。

一方、GR IV Monochromeはモノクローム専用センサーによる階調や、色ノイズを意識しにくい高感度撮影に独自の魅力があります。単純な優劣というより、残したい写真の違いだと思います。

旅行へ1台だけ持って行くならどちらですか?

家族旅行や、色を含めて記録したい旅行ならRX1R IIIを選びます。荷物をできるだけ軽くして、光と影を中心にスナップしたい一人旅ならGR IV Monochromeを選ぶ可能性があります。

普段から持ち歩きやすいのはどちらですか?

GR IV Monochromeです。実際、今回調べた期間ではRX1R IIIを30日、GR IV Monochromeを70日外へ持ち出していました。

撮影枚数が多いRX1R IIIを残さないのはなぜですか?

RX1R IIIは撮影する目的がある日に使うことが多く、GR IV Monochromeは撮影予定がない日にも持ち歩いていました。

一番多く撮ったカメラよりも、撮らない日まで日常にいたカメラを残したい。これが今のボクの答えです。



まとめ|一番多く撮ったカメラと、最後に残したいカメラは違った

2026年3月5日から本記事を書いている8月までに、RX1R IIIで4,367枚、GR IV Monochromeで3,602枚を撮影しました。

一番多く写真を撮ったのはRX1R IIIです。

しかし、実際に外へ持ち出したのはRX1R IIIが30日、GR IV Monochromeが70日でした。

一番多くの日常を一緒に過ごしたのは、GR IV Monochromeです。

RX1R IIIは、ボクが見たものを高い画質で残してくれます。

GR IV Monochromeは、これまで見えていなかった光や影を見つけさせてくれます。

そして、撮りたいものに出会えなければ、シャッターを切らないという選択もさせてくれました。

写真を続けることは、毎日撮ることではないのかもしれません。

撮りたいものに出会ったとき、撮れる状態でいること。写真になるかもしれない瞬間に対して、入口を開けておくこと。

撮影枚数が多かったカメラではなく、これからの自分の見方を失いたくないカメラを残したい。

だから1台だけ残すなら、ボクはGR IV Monochromeを選びます。

一番多く写真を撮ったのはRX1R IIIだった。一番多くの日常を一緒に過ごしたのはGR IV Monochromeだった。

 

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